どんなポイントがあるのですか?
足場の脚部は、沈下及び滑動防止のため次の措置を施すことが求められています。
クサビ足場の脚部の概要
足場を組立てる地盤は、 堅固な場所とする。
②滑動防止
ねじ管式ジャッキ型ベース金具の下には、
地盤の状況に応じて敷板 (しき いた)又は敷盤 (しきばん) を使用する。
③敷板と敷板
敷板を使用する場合は、
ねじ管式ジャッキ型ベース金具を2本以上の釘等 により敷板に固定し、
敷盤を使用する場合は、
ねじ管式ジャッキ型ベース 金具を敷盤の使用方法に従い固定する。
④ 根がらみ
桁行方向、梁間方向それぞれに根がらみを設置する。
ただし、 ねじ管式 ジャッキ型ベース金具を2本以上の釘等により
敷板に固定した場合は、桁行方向の根がらみを省略できる。
⑤ねじ管式ジャッキベース型ベース金具
根がらみは、できる限り地面から近い位置に設置し、
各緊結部付支柱に緊結する。
楔緊結式足場の組み立て及び仕様に関する技術基準より
仮設工業出版
①沈下防止
軟弱地盤等においては緊結部付支柱が沈下することを防止する必要があるので
特に各緊 結部付支柱が別々に変位する不等沈下は足場全体の強度の著しい低下を招くため防止が 必要という事です。
簡単に言うと硬い地盤で足場を建てるという事です。
②滑動防止
滑動防止は作業中に何らかの力が緊結部付支柱の足元に働き、緊結部付支柱が動いてしまうことを防止しなければなりません。
滑動防止のために各緊結部付支柱を相互に一体連 携化することで斜材から伝達される風荷重等の水平力を1本の緊結部付支柱の基部に集中 させることなく分散させ、効果的に地盤に伝えることができる。
簡単に言うと足場を根元で繋ぎましょう!という事です
③敷板と敷板
敷板は一般的には合板又は木製足場板等で、複数の緊結部付支柱を連続して載せることができる長さのものをいう。
敷盤はそれそれの緊結部付支柱ごとにベース金具下端に敷く ものをいう。 敷板は敷盤に比べ面積が大きく沈下防止の効果が大きい。
また、 敷板は複数 の緊結部付支柱が同時に乗るため、 不等沈下に最も効果がある。一方、敷盤は沈下の恐れの少ない硬い地盤の場所に使用する。 敷板、 敷盤の選定は地盤 の状態を考慮して決めることが必要である。
簡単に言うと
長めの足場板またはジャッキベースの下に敷盤を敷きましょう! という事です
④ 根がらみ
桁行方向と梁間方向の双方に有効でなければならない。 桁行き方向に各スパンごとに縁の切れた構造となる部材では滑動防止及び沈下防止の効果は少ない。
したがって、原則として桁行方向の根がらみは足場用鋼管を少なくとも3本以上の複数の緊結 部付支柱にまたがって、 緊結金具、 単管ジョイントを用いて取付けること。
しかし、合板及び木製足場板のような長尺の敷板に、 ねじ管式ジャッキ型ベース金具を 釘止めした場合には滑動防止及び沈下防止として効果が得られるため、 敷板方向の根がら みを省略することができる。
この場合には、緊結部付支柱下部に緊結部付布材を設け、使用することで問題はない。 また、 ねじ管式ジャッキ型ベース金具を敷板に釘止めするには、 少なくとも2箇所以上釘止めする必要がある。
コンクリート床等の沈下のおそれのない硬 い地盤の場所においても滑動防止のため、 敷板を用いてねじ管式ジャッキ型ベース金具を これに釘止めすることも必要である。
くさび緊結式足場は枠組み足場と違い、わく構造部を持たないため基本的には前踏み後 踏み両構面に根がらみを設置することが必要である。
梁間方向に関しては、前踏み後踏み の2本の緊結部付支柱を連携すれば良いため、 緊結部付布材又は緊結部付腕木を使用する ことで効果があると考えられる
重要な点をまとめると
1,根がらみは桁行方向と梁間方向の双方につけなければいけない。
原則として桁行方向の根がらみは足場用鋼管を少なくとも3本以上の複数の緊結 部付支柱にまたがって、緊結金具、 単管ジョイントを用いて取付ける必要がある
2,木製足場板などにジャッキベースを使用した場合、敷板方向の根がら みを省略することができる
3,ジャッキベースと足場板は2か所以上で釘打ちをする必要がある
4,根がらみを 前踏み、後踏み、両構面に根がらみを設置する必要がある
⑤ねじ管式ジャッキベース型ベース金具
「くさび緊結式足場の部材及び附属金具」の認定基準に適合したねじ管式ジャッキ型ベー ス金具は、本会で試験を行ったところ、 認定基準に定められた使用高が500mm 以下であ ればくさび緊結式足場全体の強度低下は認められなかったため、 安全に使用できる。 ねじ管式ジャッキ型ベース金具は根がらみの効果を生かすため、 できるだけ根がらみを 低い位置に設置できるよう繰出長が低くなるように計画することが重要である。 ねじ管式ジャッキ型ベース金具は、 組立て直後及び使用中はハンドルと緊結部付支柱の間に浮きが無いように点検を行い、不等沈下に留意しなければならない。 また、認定基準に適合した枠組足場用ジャッキ型ベース金具を使用する場合には、緊結 部付支柱に挿入した時に遊びのないことを確認するほか、 ねじ管式ジャッキ型ベース金具 と同様な注意が必要である。
簡単に言うと
1,ジャッキベースの仕様高は500mm以下である。ジャッキベースは出来るだけ低く高さを抑える
2,ジャッキベースに支柱間の浮き遊びが無いようにする
という事です。
まとめ
図面を書く時には以下の記事を参考に!!